初日の出

初日の出を見たくて、久しぶりに目覚ましを使った。

 

6:30に設定したのに、目が覚めたのは5:00前だった。

いつもアラームを使わず7:30頃までぐうたら寝ているのに

こういう時だけ自然と目が覚めるのは不思議である。

 

布団に戻りたくなったが、着替えて身支度を整え、

湯たんぽのお湯で足湯をし、お雑煮を作って食べた。

 

たまに散歩する近くの丘の上に、仏塔がある。

海や島が見え、まあまあ見晴らしの良い場所だ。

今年はそこで初日の出を見ることにした。

 

ここ数年は、初日の出に願掛けをしている。

今朝はあいにく曇が広がっていて、見れるかどうかは懸けだったが

散歩するだけでも気持ちがいいし、とりあえず上ってみることにした。

 

息を切らしながら辿り着くと、偶然にも伯父と伯母が居た。

新年の挨拶し近況を話す。お元気そうで何よりだ。

 

日の出時刻になっても、太陽は現れない。

東の方向にちょうど分厚い雲がかかって、お天道様を隠すような格好だ。

しばらく待っていたが、伯父たちは寒いからと帰っていった。

 

諦めの悪い私は、時間を決めて、もう暫く待つことにした。

 

ほどなくして、尼さんが団扇太鼓を叩きながら仏塔に上がって来た。

お経をあげながら塔を三回ぐるりと回るのが、毎朝のお勤めらしい。

 

雲の隙間がどんどん明るくなって来た。

が、雲が隙間を隠すように流れて来た。

このまま隠れてしまうのか?今年は無理なのか?

と、思ったその瞬間、小さな隙間から、初日の出が顔を出した。

 

あーーー、見えた!!

 

糸が針の穴を通すかのように、ピンポイントで。

「ジャストミート!!」

某アナウンサーの懐かしい声を思い出したほどである。

 

初日の出が昇った瞬間の光は、本当に強い輝きだ。

「初めて」の物はどうしてこう特別に見えてしまうのだろう。

 

目を瞑り願い事をし、一礼した。

その後、あっという間に太陽は隠れてしまった。

 

粘ってよかった。

 

今年はもしかしたら、自分で掴みに行けば、機会を得られる年かもしれない。

初日の出は、その象徴のような気がした。

(諦めが肝心な時もあるけどね。粘る時は今日みたいに期限を決めようと思う。)

 

その後、お坊さんと少しお話。

昨年に上の歯が全部入れ歯になった経緯や、年末に肩を痛めた話などを聞く。

「今年はよい年になりますように」とご挨拶をして帰路についた。

 

その後、急遽両親に誘われお寺の護摩焚きへ。

昼間は母の買い物に付き合ったりするなど。(母、初めてのドン・キホーテの巻)

 

あっという間に元旦が終わる。和やかで平和な一日だった。

 

晩ご飯は、頂いたお節を食べるとしよう。

今年も早速、人からもらってばっかりだ。どうもありがとう。