やさしさに包まれたなら

しっくりこなくなった。色んなものが。

 

まず着たい服が変わった。今まではグレーや紺などを好んでいた。

落ち着く色だったのに、最近着ると自分がコンクリートみたいに思えてしまう。

今は白や薄いベージュやきれいな色を着たくて仕方がない。

 

台所の道具は武骨で頑丈そうなものが好きだったが、

曲線的で少し柔らかい雰囲気の物に目がいくようになった。

古家具が好きだったのに、近ごろは海外の人が使っていそうな

白い本棚などに心惹かれる。

 

今は大事な時期かもしれない、と思う。

 

きっと電車の乗り換えのような、そんなタイミング。

分かりやすい転機と違い、表面的には何も起きていないけれど、

心や感覚の大きな変化は何かが切り替わる合図ではないかな。

 

そんな訳で少しずつ部屋を片づけている。今日は家具の中身を出して整理した。

来週引き取りに来てもらうのだ。人が来るとなれば片付けるしかないから捗る。

 

夕食後、youtubeの知らないチャンネルが目に入った。

動画が気になり再生してみたら、絵描きの方が興味深いお話をしていた。

 

彼はティンガティンガというアフリカのペンキアートをしているのだが、

ティンガティンガには絵を描く時に二つのルールがあるそうだ。

 

一つ目は、下書きをしないこと。

下書きをすると2回同じ線を書くことになり、絵に勢いが乗らない。

だから下書きをせず、自分を信じて描きなさいということ。

 

二つ目は、使う色を6色以内にすること。

彼が住んでいたアフリカの村では、人間が直感で選択できる最大の数が6と言われ

生活も一緒で物に溢れた生活をしていればしているほど

本当の自分の心の中の、中心に迫れなくなるので

6色以内で描きなさい、ということなんだとか。

 

断捨離してるタイミングでこんな話を耳にするなんて。

きっと”その調子でいい”ってことだろうな。

 

こういう偶然は都合よく受け取るようにしている。

ユーミンも歌ってたし。「目に映るすべてのものはメッセージ」って。

やさしさに包まれながらゆっくり進むとしようじゃないか。

 

動画のお話が気になった方はこちらからどうぞ