love it or leave it

さっき家具とお別れした。

 

テーブルがなくなり、少し広くなった居間のベンチの上で

胡坐をかきながらこの日記を書いている。

空間が少しスッキリしたけど、気持ち的には少し複雑である。

 

物を手放すときは思い切りがいい方だと思う。

でも今少しだけセンチメンタルな気分になっている。

 

十年以上使った本棚や、ここ数年お世話になったヴィンテージのテーブル。

 

本棚は20代の頃、京都のお店で出会った。

あるとき当時住んでいたアパートのすぐ近くに、小さな家具屋さんが出来た。

古家具を扱っていてリペアもやっていた。

 

お店の方は、ご友人が私の出身地で革細工をやっている、と教えてくれた。

後にその革細工のお店に遊びに行き、京都の家具屋さんの話をしたら

「まさかアイツの名前が出てくるとは…」と驚いていたのが懐かしい。

 

テーブルは結婚していた時にネットで買った。

正確に言うと元夫に買ってもらった。武骨で頑丈な海外製のヴィンテージ。

以前はパソコンデスクとして、1人になってからは食卓として使っていた。

 

離婚する際、家具のほとんどは私が譲り受けたが

使っていて嫌な気持ちになったことはなく

むしろ色々あった日々を一緒に伴走してくれたんだよな、という気持ちだ。

だから手放すことに少し葛藤があったのかもしれない。

 

手放すというのは、捨てるということで

もう関わることはないし、一緒に過ごすことはない、ということだから。

思い入れがある物ほど、さっぱりお別れできないのは当然かもしれない。

 

でも、人との関係が変化してお別れが来るのと同じように

物とのお別れも来てしまうものだ。

だったら最後は新しいご縁がつながるよう前向きに手放したい。

使えそうな物に限るけどね。

 

物との付き合いは、失敗や反省することが多々あるけど

そのとき本当に好きな物を選ぶのが大事だと思っている。

 

好みじゃない物を頂いたら気持ちはありがたく受け取り、

品物は新品のままメルカリで売ったりする。

冷たいかもしれないけど、その方が自分も物も幸せになると思っている。

 

捨てる神あれば拾う神あり、だから。

本当に愛してくれる人と出会う方が幸せだと思うから。