6分前にスタートしたはずのタイマーが、いつの間にか気絶していた。
慌てて火を止める。
「このタイミングで力尽きなくても…」
電池が切れる瞬間はこういうものかもしれない。
本人はまだ頑張れるつもりでも、急にパタッと動けなくなる。
うちには炊飯器がない。鍋でご飯を炊くようになって久しい。
1~2人分なら鍋でこと足りるし、美味しい。
今のところ保温も予約機能も必要ないので、特に不便はない。
洗いやすい点も好きである。
それで、今朝もご飯を炊いていたのだが…。
(焦げたかな?)
恐る恐る蓋を開け、さっくり混ぜて保存容器に移す。
少しおこげが出来た程度だ。あー、よかった。
空にしたお鍋にはご飯がこびりついていた。
でも、私は喜んでいた。
「これでおかいさんが作れる!」
”おかいさん”とは茶粥のことである。1人前食堂で知った。
(こちらの動画の冒頭に出てきます)
鍋で炊飯を始めたころ、いつもご飯がこびりついた。
鍋をしばらく水に浸け、ふやかして洗った。排水溝に溜まる残飯。
米粒が勿体なくて、炊き方を試行錯誤した。
今はご飯をきれいにさらえる炊き方を採用しているが、
お米がこびりつく炊き方の方が美味しかったりするので
少し悩ましいところであった。
そして、先ほどの動画と出会った。
お米が引っついた鍋に水を入れ、お粥を作るのだ。
「この発想はなかった!」と目から鱗。心の底から感謝した。
もうご飯がこびりついても大丈夫。お粥を作るいい機会になるだけだ。
そんな訳で、今朝嬉々として作った初めてのおかいさん。
香ばしい風味がした。それがほうじ茶のお陰なのか、
おこげの苦みなのかは、正直微妙なラインであった。
(思った以上に焦げてた?)
またお米が底にくっついたら、また茶粥に挑戦したいと思う。
次回は焦がさないように、タイマーの電池を買いに行かないとな。