なぜ同じパターンをくり返すのか

 同じパターンをくり返すのは固く信じている思い込みがあるから。その思いに基づいた行動パターンになるのは自然なことだろう。

 

 私のパターンは、突発的に怒りの言葉をぶつけて人間関係を壊してしまうことだ。どんな思い込みがあるか内省したら、自分は誰からも愛されてないという不安だった。感情の抑圧。コミュニケーションの傷。人のことを気にするのも状況をコントロールしようとするのも、おそらくここから来ている。

 

 沢山の人や色んな物事のお陰で今まで生きているから、愛されてないなんてことはないはずだ。でも自分を信頼できない。「ただここに居ていいのだ」という安心感がない。人の否定的な言葉を真に受け「私は居たら迷惑な人なんだ」と強く信じている節がある。人と居る時はただ居ることが出来ない。若い頃は特に何かをして役に立つことで"一緒にいる資格"を得ようとしていた。「他人にとって価値がないと居てはいけない」って。書いていて悲しくなっちゃうね。

 

 今コミュニケーションに問題があるのは過去からの影響なので、過去を癒そうと子供のころ受けた傷と向き合おうとして来た。それはそれで助けになったし気づきもあった。でも今にフォーカスする方が大切なのかもしれない。

 

要らない信念を手放せたら見えるものが変わるような気がする。焦点を当てるものが自分の世界になるから。世界は一つじゃない。見る人の数だけ世界があると言われるが、きっとそうだ。例えばある人に対する印象。人によってバラバラだ。Aさんの世界では「面白い人」Bさんの世界では「おとなしい人」というように。同じ人なのに、それぞれの世界では違うものなのだ。世界はその人が何を見ているかなのだ。

 

 また、人は自分を映す鏡とも言われる。人に敵意を向けたら、大抵敵意が返ってくる。笑顔を向ければ、おおよそ笑顔が返ってくる。私は先日怒りを向けた。そしたら怒りが返ってきた。人は私の中にあるものを反映している、と思った。

 

 そして他人に怒りを向けたけど、私は自分に対しても怒っていると気づいた。私はいつも自分を責め、悪者にし、謝らず、行動を変えることはない。相手が私に取った態度そのものだ。自分を扱う通りに他人に扱われている。他人=自分はそういう意味で本当かもしれない。

 

 世界は無数にあり、一つ。いつか分かる日がくるかな。